「唐揚げを作ったのに、中が生だった」「衣がベチャッとしてカリッとならない」こんな経験はありませんか。実は、プロの料理人が実践している「二度揚げ」というテクニックを使えば、外はカリッと・中はジューシーな唐揚げが家庭でも再現できます。
この記事では、二度揚げの温度・時間・手順を具体的に解説します。一度コツをつかめば、いつもの唐揚げが劇的においしくなります。
唐揚げの二度揚げとは
二度揚げとは、文字通り油で2回に分けて揚げる調理法です。1回目は低めの温度で中までじっくり火を通し、2回目は高温で短時間揚げて衣をカリッと仕上げます。
一度にカリッと中まで火を通そうとすると、外側が焦げる前に中が生のまま、という失敗が起きやすくなります。二度揚げなら、この「外焦げ・中生」問題を解消できるのが大きなメリットです。
二度揚げのメリットは3つあります。(1) 中までしっかり火が通る (2) 外側がカリッと仕上がる (3) 余分な油が落ちて軽い食感になる
二度揚げの温度と時間
1回目:低温でじっくり
油の温度は160〜170℃の低温に設定します。この温度で3〜4分間揚げることで、鶏肉の中心まで穏やかに火が通ります。菜箸を油に入れてゆっくりと泡が上がるくらいが160℃前後の目安です。
揚げている間は衣が白〜薄い黄色の状態です。まだカリッとはしていませんが、この段階では問題ありません。中まで火を通すことが最優先です。
休ませる:余熱で火を通す
1回目を揚げたら、バットや網の上に取り出して3〜4分間休ませます。この間に鶏肉の余熱で中心部にさらにじんわりと火が通り、衣に含まれた水分が蒸発していきます。この「休ませる時間」が仕上がりを大きく左右する重要な工程です。
2回目:高温で一気に
油の温度を180〜190℃の高温に上げ、30秒〜1分間揚げます。この短時間の高温揚げで衣が一気にカリッと香ばしく仕上がります。色がきつね色になったらすぐに取り出しましょう。長く揚げすぎるとパサつきの原因になります。

唐揚げの下味と衣のポイント
下味は最低30分漬け込む
鶏もも肉(300〜400g)をひと口大に切り、以下の調味料に漬け込みます。
- 醤油:大さじ2
- 酒:大さじ1
- おろしにんにく:小さじ1
- おろししょうが:小さじ1
最低30分、できれば1〜2時間冷蔵庫で漬け込むと、肉の中までしっかり味が染み込みます。前日の夜に仕込んでおくと朝は揚げるだけで済むので、お弁当作りにも便利です。
衣は片栗粉が基本
カリッとした食感を出すなら片栗粉がおすすめです。片栗粉のデンプンが高温でパリッとした膜を作ってくれます。小麦粉を混ぜるとサクッとした食感が加わります。割合は片栗粉:小麦粉 = 7:3がバランスのよい目安です。
衣をつけたらすぐに揚げる
衣をつけてから時間が経つと水分を吸ってべチャッとなります。衣をまぶしたら30秒以内に油に投入するのが理想です。一度にたくさん衣をつけず、揚げる直前に数個ずつまぶすようにしましょう。
衣をつけた状態で長時間放置すると、下味の水分で衣がドロドロになり、揚げてもカリッと仕上がりません。衣付けは必ず揚げる直前に行いましょう。
二度揚げを成功させる追加テクニック
鶏肉を常温に戻す
冷蔵庫から出したての冷たい鶏肉をそのまま揚げると、油の温度が一気に下がり、中が生焼けになりやすくなります。揚げる20〜30分前に冷蔵庫から出して常温に戻しておくと、火の通りが均一になります。
一度に揚げすぎない
フライパンや鍋に唐揚げを入れすぎると油の温度が急激に下がり、ベチャッとした仕上がりになります。鍋の面積の半分以下を目安に、少量ずつ揚げましょう。
油を持ち上げて空気に触れさせる
揚げている最中に唐揚げを菜箸で持ち上げ、一瞬空気に触れさせると表面の水分が飛んでカリッと仕上がります。このテクニックは特に2回目の高温揚げで効果的です。

二度揚げした唐揚げをさらにおいしく食べるコツ
揚げたては塩で食べる
揚げたてアツアツの唐揚げは、塩をひとふりするだけで絶品です。下味がしっかりついているので、追加の調味料は少量で十分です。レモンを搾ってもさっぱりとした風味が加わり、後味がよくなります。
油切りはしっかり
揚げた後はバットに立てるように置くか、網の上に並べて油をしっかり切りましょう。キッチンペーパーの上に直接置くと、紙に吸われた油が再び衣に戻ってしまうことがあるため、網の下にキッチンペーパーを敷く方法がベストです。
冷めてもおいしく食べる方法
お弁当に入れる場合は、オーブントースターで3〜4分温め直すと衣のカリッと感が復活します。電子レンジだけだと衣がしんなりしてしまうので、トースターとの併用がおすすめです。
よくある質問(Q&A)
Q. 二度揚げしなくてもカリッと揚がる方法はある?
A. 170℃の油で6〜7分じっくり揚げる「一度揚げ」でも、しっかり管理すればカリッと仕上がります。ただし、二度揚げのほうが失敗しにくく、仕上がりが安定しやすいのは間違いありません。
Q. 鶏むね肉でも二度揚げできる?
A. できます。ただし、むね肉はもも肉に比べて脂肪が少ないため、パサつきやすい特徴があります。下味に酒とマヨネーズを加えると、パサつきを軽減できます。1回目の揚げ時間もやや短め(2〜3分)にするのがポイントです。
Q. 油の温度はどうやって測る?
A. 料理用温度計が正確ですが、持っていない場合は菜箸テストで判断できます。菜箸を油に入れたときに、(1) 先端から細かい泡がゆっくり出る=約160℃ (2) 全体から勢いよく泡が出る=約180℃ が目安です。
Q. 1回目と2回目の間にどれくらい休ませればいい?
A. 3〜4分が目安です。余熱で中まで火が通り、衣の水分が蒸発するのにちょうどよい時間です。5分以上置くと肉が冷めすぎてしまい、2回目に油の温度が下がる原因になります。

唐揚げの下味バリエーション
塩唐揚げ
塩小さじ1、酒大さじ1、おろしにんにく小さじ1、鶏がらスープの素小さじ1、ごま油小さじ1で下味をつけると、あっさりとした塩味の唐揚げに仕上がります。レモンとの相性が抜群で、ビールのおつまみにも最適です。
甘辛ダレ唐揚げ
揚げたての唐揚げを、醤油大さじ2、みりん大さじ2、砂糖大さじ1を煮詰めたタレに絡めるスタイルです。照りのある見た目が食欲をそそり、お弁当のおかずとしても人気があります。白ごまをたっぷり振りかけると風味がさらによくなります。
油淋鶏(ユーリンチー)風
揚げた唐揚げに、長ネギのみじん切り・醤油・酢・砂糖・ごま油を混ぜたタレをかける中華風アレンジです。さっぱりとした酸味のあるタレが唐揚げの油っぽさを和らげ、ご飯がどんどん進む味わいになります。
唐揚げの揚げ油の量
鍋に唐揚げが半分浸かる程度の油があれば十分です。少ない油でもひっくり返しながら揚げれば問題ありません。深さ3cm程度の油があれば、家庭でもカリッとした唐揚げが作れます。油の量を減らせば後片付けもラクになり、揚げ物のハードルがぐっと下がります。
唐揚げに合う付け合わせ
千切りキャベツ
唐揚げの定番の付け合わせといえば千切りキャベツです。キャベツのシャキシャキ感と唐揚げのジューシーさが絶妙にマッチします。キャベツは冷水にさらしてからしっかり水気を切ると、パリッとした食感になります。マヨネーズやドレッシングを添えると、箸が止まらなくなります。
ポテトサラダ
クリーミーなポテトサラダも唐揚げとの相性が抜群です。じゃがいもをマッシュしてマヨネーズで和え、きゅうりやにんじん、ハムを加えた定番スタイルがおすすめです。唐揚げの脂っこさをまろやかに中和してくれます。
漬物・ピクルス
さっぱりとした漬物やピクルスは、揚げ物の口直しにぴったりです。きゅうりの浅漬けや大根のなます、酢の物など、酸味のある副菜が唐揚げのおいしさを引き立てます。
唐揚げの冷凍保存テクニック
唐揚げは冷凍保存にも向いている料理です。揚げた後にしっかり冷ましてからジップロック等の保存袋に入れ、空気を抜いて冷凍庫へ。保存期間の目安は約1か月です。食べるときはオーブントースターで5〜6分温めると、衣のカリッと感が戻ります。電子レンジで解凍してからトースターで仕上げると、中までしっかり温まりつつ衣もサクサクに復活します。
まとめ
唐揚げの二度揚げは、「1回目160〜170℃で3〜4分」「3〜4分休ませる」「2回目180〜190℃で30秒〜1分」というシンプルな手順です。この3ステップを守るだけで、外はカリカリ・中はジューシーな唐揚げに仕上がります。
下味をしっかり漬け込むこと、衣はつけたらすぐ揚げること、一度に揚げすぎないことも大切なポイントです。二度揚げの技術は唐揚げだけでなく、とんかつやコロッケなど他の揚げ物にも応用できるので、ぜひマスターしてみてください。
参考:macaroni 2度揚げ唐揚げの作り方、東京ガス ウチコト 唐揚げのコツ、DELISH KITCHEN ジューシー唐揚げ


