揚げ物を作るとき、「どの油を使えばいいんだろう」と迷ったことはありませんか。スーパーの油コーナーにはサラダ油・キャノーラ油・米油・こめ油など、さまざまな種類が並んでいて、どれを選べばよいか悩んでしまいます。
この記事では、揚げ物に向いている油の種類ごとの特徴・味わい・コスパを徹底的に比較します。家庭の揚げ物をもっとおいしく、そして経済的に楽しむためのガイドとしてお役立てください。
揚げ物に使う油を選ぶポイント
揚げ物用の油を選ぶ際に押さえておきたいポイントは3つあります。
- 発煙点が高いこと:揚げ物は170〜190℃の高温で調理するため、発煙点(煙が出始める温度)が高い油が向いています
- 酸化しにくいこと:加熱による酸化が進みにくい油は、揚げ上がりの食感がよく、何度か使い回せるためコスパもよくなります
- 味にクセがないこと:素材の味を活かすなら、油自体の風味が主張しすぎないものがおすすめです
揚げ物の仕上がりは「油の種類」で大きく変わります。普段使いのサラダ油でも十分ですが、米油やこめ油に変えるだけで、カラッと軽い揚げ上がりになり、油っぽさが減ります。
揚げ物におすすめの油の種類
サラダ油
コスパ重視なら迷わずサラダ油です。菜種、大豆、ひまわりなどの原料から作られ、クセのない味わいが特徴です。どんな食材にも合い、発煙点も高いため揚げ物には十分な性能を備えています。
1リットルあたりの価格が安く、スーパーならどこでも手に入る点も大きなメリットです。「まずは手軽に揚げ物を始めたい」という方にはぴったりの選択肢です。
キャノーラ油
菜種(キャノーラ種)を原料とした油で、サラダ油とほぼ同じ感覚で使えます。オレイン酸の含有量が高く、加熱に強いため揚げ物に向いています。サラダ油と同等のコスパで、やや軽い揚げ上がりになるのが特徴です。
米油(こめ油)
米ぬかから抽出される油で、揚げ物の仕上がりのよさではトップクラスです。カラッと軽い食感に仕上がり、油っぽさが少ないため胃もたれしにくいと評判です。酸化しにくい「ビタミンE」「γ-オリザノール」が含まれており、繰り返し使っても劣化が遅いのも魅力です。
価格はサラダ油の1.5〜2倍程度ですが、酸化しにくいため使い回しが利き、トータルのコスパではサラダ油と大差ないケースもあります。
太白ごま油
焙煎していない白いごま油で、一般的なごま油のような香ばしさはありません。プロの料理人が天ぷらに使うことも多く、素材の風味を活かしながらサクッとした軽い衣に仕上がります。価格はやや高めですが、上品な仕上がりを求める方におすすめです。
オリーブオイル(ピュアオリーブオイル)
揚げ物には精製度の高い「ピュアオリーブオイル」が向いています。オレイン酸が豊富で酸化に強く、軽い風味が食材にマッチします。エクストラバージンオリーブオイルは香りが強く発煙点が低いため、揚げ物には不向きです。

油の種類別コスパ比較
家庭でよく使われる揚げ油の1リットルあたりの価格帯を整理します。実際の価格は販売店やブランドによって異なるため、あくまで目安としてご参考ください。
- サラダ油:1リットルあたり約200〜350円前後。コスパでは頭ひとつ抜けています
- キャノーラ油:1リットルあたり約250〜400円前後。サラダ油とほぼ同等です
- 米油:1リットルあたり約400〜700円前後。やや高めですが酸化しにくいメリットあり
- 太白ごま油:1リットルあたり約800〜1,200円前後。プロ仕様の仕上がりが魅力
- ピュアオリーブオイル:1リットルあたり約700〜1,000円前後。洋風の揚げ物に
油の価格は原材料の相場や為替レートの影響を受けるため、変動することがあります。最新の価格は店頭やオンラインショップでご確認ください。
料理別のおすすめ油
天ぷら
天ぷらには米油か太白ごま油がおすすめです。素材の風味を邪魔せず、衣がサクッと軽く仕上がります。プロの天ぷら専門店では太白ごま油を使っているところが多いです。
唐揚げ・フライ
唐揚げやフライにはサラダ油やキャノーラ油が手軽で十分です。もうワンランク上の仕上がりを求めるなら米油に切り替えてみましょう。油切れがよく、冷めてもベチャッとしにくいのが特徴です。
フライドポテト
フライドポテトにはラード(豚脂)を少量加えると、ファストフード店のような香ばしさが出ます。サラダ油にラードを1割ほど混ぜるだけで風味が変わります。
コロッケ・カツ
パン粉をまとった揚げ物は衣が油を吸いやすいため、酸化しにくい米油を使うと軽い仕上がりになります。サラダ油でも十分おいしく揚がりますが、翌日のお弁当に入れるなら米油のほうが油臭さが出にくいです。

油を長持ちさせるコツ
揚げカスはこまめに取り除く
揚げカスを放置すると、油の劣化が急速に進みます。揚げている最中もこまめに網じゃくしで揚げカスを取り除くことで、油の寿命を延ばすことができます。
揚げる順番を工夫する
汚れにくい料理から順に揚げるのがポイントです。素揚げ(野菜)→ 天ぷら → フライ → 唐揚げ という順番で揚げれば、油の劣化を遅らせることができます。
保存は密閉して冷暗所で
使用後の油は揚げカスを濾してからオイルポットや密閉容器に入れ、冷暗所で保管しましょう。光と空気に触れると酸化が進むため、直射日光を避けることが大切です。
よくある質問(Q&A)
Q. 揚げ物に使ってはいけない油はある?
A. エクストラバージンオリーブオイル、亜麻仁油、えごま油は発煙点が低く酸化しやすいため、揚げ物には不向きです。これらはサラダや仕上げに使いましょう。
Q. サラダ油とキャノーラ油の違いは?
A. サラダ油は複数の原材料(菜種、大豆、ひまわりなど)をブレンドして作られる場合が多く、キャノーラ油は菜種(キャノーラ種)のみを原料としています。味や使い勝手の違いはほとんど感じられません。
Q. 油の使い回しは何回まで?
A. 一般的な目安は3〜4回です。ただし、油の状態(色・匂い・泡立ち・粘り)によって判断しましょう。詳しい保存方法や交換の目安については、別の記事で詳しく解説しています。
Q. 健康面を考えるとどの油がいい?
A. 米油やオリーブオイル(ピュア)はオレイン酸やビタミンEが豊富で、酸化にも強いとされています。健康面を気にする方はこれらを選ぶとよいでしょう。

油の保存と買い方のコツ
大容量ボトルはお得だが注意も必要
業務用サイズの大容量ボトルはリットルあたりの単価が安くなりますが、開封後は酸化が進むため使い切るまでの期間にも注意が必要です。家庭で使う場合は1〜1.5リットルのボトルが使い切りやすく、鮮度も保ちやすいサイズです。
開封後の保存方法
開封後の油はキャップをしっかり閉め、直射日光の当たらない冷暗所で保管しましょう。コンロの横に置いているご家庭も多いですが、熱の影響で酸化が進みやすくなるため、シンク下や食品棚に移すのがベストです。
賞味期限の目安
未開封の食用油の賞味期限は製造日から1〜2年程度が一般的です。開封後は1〜2か月以内に使い切ることが推奨されています。古くなった油は色が濃くなり嫌な臭いがするため、少しでも異変を感じたら新しい油に交換しましょう。
油を安く買うタイミング
食用油はスーパーの特売日や、通販サイトのセール時にまとめ買いするとお得です。ただし、まとめ買いした油も開封しなければ賞味期限内は品質が保たれるため、未開封のまま冷暗所にストックしておくのがおすすめです。
油と健康に関する基礎知識
トランス脂肪酸について
揚げ物に使う油を選ぶ際に気になるのがトランス脂肪酸です。日本で販売されている一般的なサラダ油やキャノーラ油は、製造工程の改善によりトランス脂肪酸の含有量が大幅に低減されています。気になる方は商品パッケージの栄養成分表示を確認してみましょう。
揚げ物を食べる頻度の目安
揚げ物はカロリーが高くなりがちですが、週2〜3回程度であれば、バランスの取れた食事の一部として楽しむことができます。揚げ物の日は副菜にサラダや酢の物などさっぱりとした料理を合わせると、全体のバランスが整います。
油のリサイクルと環境配慮
使用済みの食用油は、自治体や一部のスーパーで回収してバイオディーゼル燃料としてリサイクルされるケースがあります。環境にやさしい処分方法なので、お住まいの地域の回収制度をチェックしてみましょう。回収ポイントを利用すれば凝固剤も不要になるため、処分の手間とコストの両方を削減できます。
まとめ
揚げ物に使う油は、コスパ重視ならサラダ油やキャノーラ油、仕上がり重視なら米油や太白ごま油がおすすめです。料理の種類によって使い分けると、さらにおいしい揚げ物が作れるようになります。
油の価格は変動しますが、酸化しにくい油は使い回しが利くため、長い目で見るとコスパがよい場合もあります。自分の揚げ物スタイルに合った油を見つけて、毎日の料理をもっと楽しんでみてください。


